先輩インタビュー ~日本農薬~

先輩社員:滝渕直人様

日本農薬株式会社

国内営業本部 第二営業部 販売グループ

身体障がい 視覚障害 2015年4月入社

 

人事担当:中山良世様

インタビュアー:(株)D&I 鈴木、小林


一般枠と障がい者枠と並行した就活

鈴木:よろしくお願いします。それでは、簡単に自己紹介をお願いします。

滝渕:現在入社3年目、この4月で4年目となります。入社してからずっと今の部署で、営業をしています。

鈴木:どのような障がいをお持ちなんですか?

滝渕:目の障害で、網膜色素変性症という病気でして。具体的には、視野が狭いのと、夜暗いところが見えにくいです。
 車の運転が苦手なので、営業なんですが、運転が必要のない業務を担当する等配慮してもらっています。

 

鈴木:就職活動自体は、障がい者枠のみで進められていましたか?

滝渕:いえ、障がい者枠だけでなく、並行して一般枠での就職活動もしていました。

鈴木:ちなみに、もともと障がい者枠という存在は知っていたのでしょうか?

滝渕:就職活動を始めてから知りましたね。

 

鈴木:そうなんですね。当初は障がい者枠の就活に対して、どういうイメージを持っていましたか?

滝渕:そもそも正社員として雇用してくれる企業がどれだけあるのかわからなかった、というのがあります。契約社員、という雇用形態のほうが多いのかなという印象でした。あとは、選考の進み方が一般枠と違うだけで、仕事内容は同じという企業も中にはありました。

 

鈴木:実際に就職活動を進めていく中で、イメージと違ったということはありましたか?メリットを感じた部分とか。

滝渕:やはり、障がいについて理解してくれる部分が大きいですね。一般枠だと、障がいを持っていることを言いづらい場面もありますが、障がい者枠だと、もともと障がいがあること自体は理解していただいているので。
 当然、一般枠で選考を受けていても、こちらの話は聴いてはくれますけれど、相手がどう捉えられているかがわからず、マイナスになっているのではないかと少し不安がありましたね。

 

一般の就活サイトも活用し、どんどん進めていった

鈴木:就職活動全般で、大変だったことはなんですか?

滝渕:本当にやりたい仕事が何かわからない、決めきれずに見切り発車したというのはありました。やっているうちに、自分が働くイメージができてきて、乗り越えられたという感じです。

 

鈴木:そうなんですね。中には、今は情報が溢れすぎているので、何を信じていいかわからないという話や、友人と比較してしまうという学生さんの話をききますが、そういったことはありましたか?

滝渕:周りと比較というのはなるべくしないようにしていました。障がいもあるし、周りと簡単に比較もできないなとも思っていましたし。
 私自身、周りよりもかなり早い段階で就活を終えてしまったのもあったので、あまり比較することもなかったですね。

 情報の集め方は難しかったです。ネットを見ていても、一般の採用情報はありますけどね。また、障がいでひとくくりにされてしまって、同じ障がいの人に合うことはできず、本当に困っていることを共有できるようなことはありませんでしたね。

 

鈴木:そうですよね。滝渕さんは、就職活動は早めに動かれていたのでしょうか?

滝渕:情報解禁になったのが3年の12月だったので…。1か月前くらいから、リクナビやマイナビに登録したり、SPIの勉強始めたり、どこへいきたいか、何をやりたいかを考えながら、会社情報を見たりしていましたね。
 ちゃんと動き出したのは12月以降という感じでした。

 

鈴木:ちなみに、実際にエントリーを始めたのはいつ頃ですか?

滝渕:実際にエントリー自体は12月で解禁していたので、その時点でかなりの社数に応募しました。説明会があったらとにかく聞きに行って、自分に合うか合わないを判断していました。

 

鈴木:受けた会社数というのは、どのくらいでしょうか?周りの友達と比較して、多かったですか?

滝渕:いや、結局同じくらいだったと思います。ただ、積極的にエントリーをいくというのは、一般枠だったので、障がい枠の応募については、ある程度絞って受けていたような気がします。

 

 

営業職と、大学の専門を活かしたいという2軸

鈴木:企業を絞る時の軸は何だったんですか?

滝渕:営業職のほうがやってみたいという気持ちがあったので、まず営業で募集しているところを第一に考えました。また、結果的には東京配属となりましたが、全国転勤でも問題ありませんでした。

 あとは、「やりがいのある仕事をしたい」というのは考えてはいたのですが、私の中でやりがいって何だろう、というのがはっきりわからなくて。
 とにかく数を受けていくしかないと思っていて、そのうちわかっていくのではないかという思いで受けていました。

 大学が農業系の大学だったので、最初は食品メーカーや、関連する業界から受けていき農薬に辿りつきましたね。ひとつの軸として、食や農業といったところに関わる仕事をしたいというのはありました。

 

鈴木:日本農薬さんに興味を持たれたきっかけは何でしたか?

滝渕:最初に弊社のことを知ったのは、障がい者向けの合同説明会でした。その時に会った人事の方に会社のことをいろいろと教えてもらいました。

鈴木:いろいろな企業を受けていく中で、日本農薬さんに決めた理由は何でしたか?

滝渕:食や農業に関わる仕事という軸に合致していたのもそうですし、一番は自分の障がい(目の事)をわかりましたと言ってくれたのが大きかったです。

 

鈴木:正直、スパっと決まりました?迷われましたか?

滝渕:多少は悩みましたが、わりとすぐに決断できた方だと思います。

 

障がい者を採用する企業の本音

鈴木:障がいに対して「うちの会社は理解するよ」と口ではおっしゃる企業さんは多い気がするのですが、どう思われますか?滝渕さんは、本当に理解のある会社なのかどうかをどのように判断したのでしょうか?

滝渕:話をしている中で、配慮してほしいことは何ですかと、具体的に聞いてくれる会社かどうか、ですかね。その点においては、当社社が一番色々聞いてくれました。

 

小林:そもそも、障がい者求人で営業ってとても少ないですよね。結果的に、滝渕さんは障がい枠から日本農薬さんに出会って、そこから営業職に決まったと思いますが、障がい学生にとってはめずらしいですよね。実際探すのは大変でしたか?

滝渕:正直、自力だったら出会えていなかったと思います。私はキャリアエージェントに相談していて、そこの担当の方にやりたい仕事を全部伝えて希望に合う会社を探してもらいましたね。
 その中で当社を知り、業界的にも、自分が考えていた方向でしたし、とても運が良かったなと思います。

 

小林:すごいですね。それと、営業職でいったらフロントに立つ仕事なので、障がいを持たれているとなると何か事故があったら…と考える会社さんのほうが多い気がするのですが。
 実際、面接の段階で、障がいを伝えた上で営業志望ということを話して、面接官の態度が変わったことはありましたか?

滝渕:一般枠のほうで、営業をやりたいということで面接を受けていて、障がいがあることを伝えたら、ダメだよとは言われないですけれども、事務系もあるよ、と促されたこともありました。

 1番はっきり言われたのは、障がいをもっているのであれば、何かあった時にそこまで責任はとれないし、けがをしたらあなたが一番損でしょ、と言われたこともありました。まあそりゃあそうだと思いましたけれどね。逆にそれを言われずにその会社に入社していたら、それもそれで不幸だったかもしれないですから(笑)。

 

鈴木:実際に働いてみて、学生の頃にイメージしていた営業とは違いがありますか?やりがいに感じること、難しいことなど。また、障がいについてご自身で工夫されているところなどはありますでしょうか?

滝渕:営業で3年目になりますけれど、人との関わりが難しいなと感じています。お客様とのやりとりで、上手くいっていないなということもあります。でも、お客様から「ありがとう」と言われるとやりがいを感じますし、やはり嬉しいですね。

 障がいについては、かなり配慮をしていただいているので、困っている部分は無いです。ただ、自分で運転して車に乗ることができないため、郊外への営業の際には本数が少ない電車に乗らなければいけないので、大変と感じることもありますが、苦労しているという感覚はありません。

 

鈴木:他の方にお願いして配慮をいただいていることはありますか?

滝渕:配慮してもらっているというわけでもないですが、どうしても、電車とバスの移動に限界はあります。その時は、別の社員やお客様車に乗せてもらうこともあります。

 この業界の営業スタイルは、1人1台営業車を持つというのがほとんどなので、なぜ車を持っていないのか、と聞かれることはあります。でも、その時に障がいについて説明して理解をいただけないことは無いので、とてもありがたいです。

 

就活生に向けて

鈴木:就活生に向けてのアドバイスや、就活をもう一度やるならご自分だったらこうする、ということはありますか?

滝渕:大したアドバイスは言えないですが(笑)。一切の妥協なく、全て自分の理想通りにやろうとするのは、よっぽど才能があったり、人の何倍も努力できたり、という特殊なスキルなど何かがないと、厳しいと思います。

 できると思えば突き進んでいってほしいですが、、ある程度、等身大の自分と見つめあいながら、自分の能力とうまく折り合いをつけるのも一つ大事だと思います。

 ただ、やりたいことはちゃんと探していかなきゃいけないし、妥協しすぎて全然興味のない仕事をするのはつまらないと思いますので、少しでも興味を持てる仕事を選んでほしいと思います。

 

鈴木:アドバイスありがとうございます。障がい者枠と一般枠、どちらで動くか悩んでいる学生さんも中にはいますが、そういう場合はどうしたらいいのでしょうか?

滝渕:自分に障がいがあることがわかっているならば、一回調べてみても良いと思うんですよね。

 とりあえず、どういう企業があるのかどうかだけでも、見たほうがいいです。基本的に、自分から探そうと思わないと出てこないものですからね。情報収集は早いに越したことは無いと思います。

 

鈴木:滝渕さんの場合はどういうきっかけで障がい者採用について調べようと思ったのですか?

滝渕:最初、誰かに聞いたんですよね。身近な誰か、友達か先生か、私に障がいがあることを知っている人が声をかけてくれて。それがちょうど就活解禁の日でしたね(笑)。

 

小林:学生生活の中で、障がいを意識したことは無かったんですか?

滝渕:夜、道を歩く時とかは、かなり人よりも見づらいので、ある程度仲良くなった人には伝えていました。誰かに前を歩いてもらったり、肩を持たせてもらったり。

 白杖は持った方がいいのかもしれないですが、まだ持っていないです。それと白杖の使い方もよくわかっていないので、今はまだ必要としてはいないです。

 

鈴木:そのほか、学生生活のうちにやっておいたほうがいいと思われることはありますか?

滝渕:勉強にしてもサークルやバイトにしても、楽しく、「こういうことをやりました!」と言えるエピソードが1つや2つあったほうがいいと思います。

 面接なんかでは、楽しそうな人のほうがいいじゃないですか。大学生だからって、勉強である必要はなくて、部活にしても、サークルにしても、何か突き詰めてこれをやったというのがあると良いですよね!

 

就活生に、日本農薬さんのPRをお願いします!

鈴木:就活中の学生さんにむけて、業界の魅力などがありましたら、PRをお願いします!

滝渕:業界柄思うのが、農薬なので、どうしても逆風というか…。良いイメージで捉えられないこと、危ないと思われることもあるんですよね。そもそも毒だ、みたいに思う人もいるので(笑)。

 私自身も、もともとは必要悪というか、農薬自体が良くないみたいなイメージはあったんです。でも、日本農薬を知ってから、農薬は私たちの生活を支えている必要不可欠なものだという認識に変わりました。

 農薬がなかったら、日本だけでなく世界の農業の生産性は保てません。実際に農薬を使っている現場を回っていてもそう思いますね。私たちが当たり前のように安心して安全な野菜を毎日食べられるのは、農薬のおかげなんですよね。

 

鈴木:農薬会社の中で日本農薬を選んだ理由は何ですか?

滝渕:少数精鋭というか、風通しの良さがいいなと思いました。これは入ってからも感じます。フロアにいても、顔も見たことない人はいなくなったし、人と人の間が近いという印象がありますね。

 

鈴木:人事の中山さんから見て、日本農薬の良さはどんなところでしょうか?

中山:少数精鋭というのはその通りですね。当社は、業界の中では名は知れている自負はありますが、会社の規模でみると大手ではなく中小企業です。新入社員でも障がいを持っている社員も問わず、みなさん一人ひとりが活躍できる環境があります

 世界の農薬市場は、長期的には増え続ける世界の人口を支えるため、成長市場であり続けます。当社はグローバルな成長に向けて、ビジネスの拡大と研究開発に注力していますので、入って満足ではなく、会社と一緒に成長していきたいというチャレンジ精神を持っている方と一緒に働きたいと思っています。

 障がい者採用に関しても、障がいへの配慮やご本人の希望に応じた部署配属など、最大限サポートしていきます。

 

鈴木:ぜひ成長意欲のある学生に来て頂きたいですよね。ありがとうございました。

会員登録をする

D-spiritsで開催するイベントは、
会員様限定となっております。

学年・障害者手帳の有無は問いません。
みなさまのご登録、お待ちしております!


この内容で送信します。よろしいですか?