4年生座談会第一弾!

内定障害学生に聞く、障害者の就活ハウツー

なかなか聞きづらい他者の就活事情。内定者はどのような活動をしていたのか。障害者雇用枠と健常者枠どちらで活動するべきか?

就活においての軸とはなんだったのか?座談会を通じて5月に就活を終えた4年生の障害学生さんにリアルな就活事情を聞いてみました。

 

【プロフィール】

小川 明里さん…慶応義塾大学 聴覚障害4級、内定先:損害保険会社

関 隼人さん  …大東文化大学 聴覚障害4級、内定先:食品メーカー

森川 美紀さん …駿河台大学 下肢障害(車椅子)2級、内定先:携帯販売会社

ファシリテーター …(株)D&I小林       


 

自分の経験を後輩の役に立てたい

小林:本日は座談会にご参加ありがとうございます。まずは今回この座談会に参加した理由を教えて頂けますか?


森川:自分の就職活動の経験がこれからの後輩の役に立てればと思い、参加しました。

小川:就活を振り返るいい機会になると思いました。Dspiritsにもお世話になったので、何か協力できればと思い、参加しました。

関:私もDspiritsにお世話になったし、後輩の障害学生みんなが働けるように何か力になれればと思って参加しました。


小林:ありがとうございます。皆さんも就職活動の情報収集等、大変だと聞いていますが、これから就活や「働く」について考える1~3年生に向けて、皆さんの体験談はきっと参考になるはずです!

 

ここで、座談会を円滑に進めるために皆さんに就活で利用したサービスの満足度をそれぞれ時間軸でグラフで書き出してもらいました。

小林:それでは、お一人ずつどのように活動したか聞いてみたいと思います。それでは関さんからおねがいします。

実際に企業の方と会うことができるサービスに絞りました

<関さん>

小林:就活はいつ頃から始めましたか?

関:3年生の8月から始めて2017年5月に終わりました。


小林:ほうほう。グラフを見ていくと秋口は低迷して2月から就活サービスをまたよく使い始めたんですね。実際に使っていた就活サイトはどうでしたか。

関:就活当初は6つほどサービスを利用していましたが、たくさんのサービスを利用しなくてもいいかなと思い、中盤からD-spiritsともう一つの2つに利用サービスを絞りました。


小林:何を基準にその二つのサイトに絞ったのですか?

関: Dspiritsは様々な企業と実際に話をすることができるからです。他のサービスも企業の方と面談ができるため、その二つに絞りました。


小林:実際に会いに行けるという点が関さんにとって魅力的たっだのですね。

ところで関さんは夏のインターンには参加されましたか?

関:はい。自分の周りには健常者の友達が多かったので、その友達が夏のインターンに参加していることに焦りを感じたので僕も一般の就活サイトからインターンをエントリーしました。

インターンでは、金融系のグループ会社で1dayプログラムに参加しまして。あえて自分の障害のことは伝えずに参加したのですが、グループワーク時に話が聞き取れないところが多く、結局自分の発表は満足のいくものに仕上がりませんでした。

そこで自分は健常者としての入社は難しいのではないかと自覚し、健常の学生たちが使うようなサービスは利用しなくなりました。インターンを探す際も、障害者に特化したサービスを利用するようになりました。


小林:一日のインターンでも他者とのコミュニケーションに難しさを感じたようですか、一回だけではなく、また参加してチャレンジしようとは思わなかったのですか?

関:参加したい気持ちはありましたが、また失敗したらどうしようという恐怖心が強く、受けようと思わなかったです。

今改めて思うことは、もうちょっと頑張ってみてもよかったかなとも思っています。。。


小林:あと、なぜエントリー時にご自身の障がいを伝えなかったのですか?

関:これまで学生時代では特に障害を意識せずに過ごしていたので、自分がどこまで通用するかを試したいと思い、伝えませんでした。


小林:自分の就職に対する意識と現実とのギャップを感じられたのですね。

10月に就活への本腰を入れたようですが、利用を絞った2つのサービスはどのようなきっかけで利用し始めましたか?

関:Dspiritsはインターンで出会った障害学生に教えてもらいました。

Dspiritsは自分の障害に対しての理解があり、筆談の対応もしてくれたため、とても助かりました。障害に対しての配慮を感じましたし、実際に企業の方とお話しできることに魅力を感じ利用しました。

他のサービスは大学のキャリアセンターで教えてもらいました。11月には人事と話そうセミナー、4月にはプレミアム就活フェアなどのイベントに毎回参加しました。


小林:その就活フェアなどでは1日参加をすることでどのようなサービスが受けられますか?

小川:1社に20分ほどの企業説明があり、大体6~7社の話が聞けるサービスでした。

関:12回ぐらいトータルで参加しました。2週間に一回の頻度で開催されていました。


小林:なるほど、ありがとうございます。

あと、関さんが就活を行う際の軸はなんでしたか?

関:元々営業職に興味があり、それを軸に企業を探していました。

ですが、1dayインターンで感じたように自分は難聴ということで健常者と比べたらやはり電話対応などにも支障が出てしまうのではと感じたため、3月ごろから事務職一本に軸を絞りました。


小林:営業職希望から事務志望への切り替えがとても早かったんですね。

周りに障害者の同級生がいないなかで、なにか困ったことはありましたか?

関:障害学生の先輩との繋がりもなかったですし、相談できる相手が大学のキャリアセンターだけだったので、相談できる相手が少ないことが大変でした。


小林:関さん、ありがとうございました。また座談会の後半で色々と聞かせてください!

次は森川さんお願いします。

 

色々な方との面談を通じて自分のやりたいことが見つかりました

<森川さん>

小林:森川さんの就活は3年生の8月から4年生5月ということですが、一年間のふりかえりを教えてください。

森川:8〜9月にはインターンをしていました。最初は、大学の授業でインターンへの参加が必須だったのですが、参加してみて楽しいと思ったのでいろんな企業を調べたり見るようになりました。

11月から2月は特に大きな動きはしませんでした。学生時代を謳歌するためにサークルや友達とよく遊んでいました。

3月になると周りの学生たちが就活でピリピリし始めて、自分も徐々に意識が高まっていきました。関さんとは対照的で利用したサービスは2つのみのサービスを利用して、企業との個人面談は4月まで行っていました。利用していたサービスを知ったきっかけはインターネットで検索して、自分で見つました。


小林:森川さんの将来のやりたいことに対するイメージはどうやって作っていきましたか?

森川:最初は自分に何ができるのかが全然わからなかったです。車椅子なので営業職は厳しいな、デスクワークがメインの働き方がいいなくらいに考えていました。

ですが、人事の方、同じ障害を持っている先輩社員さんなどいろいろな方々と面談を通して自分は人と関わることが好きなことに気づきました。

なので、事務職のなかでも人と関わることのできる電話対応に興味を持ちました。


小林:そうなんですね。最初から障害者専用の求人サイトを使っていたようですが、一般の就活サイトと障害者専用の就活サイトではなにか違いを感じましたか?

森川:リクナビなど一般の就活サイトの方が企業数は多いと感じました。

障害専用のサイトは大体100社くらいしか情報が掲載されていないので。あまり障がい者を採用したい企業が少ないのかなと感じました。


小林:そうですよね。一般の就活サイトと比べると圧倒的に企業数が少ないですよね。

正直なところ、この100社程度の企業から自身の就職先を探すというのは皆さんどう思われましたか?

小川:健常者の友達と比べるとあきらかに少ないですが、だからこそ障がいに対しての配慮をお願いしやすかったというメリットもありました。

森川:私もその100社は障がいに対しての配慮がある企業なのかなとも思ったので、エントリーするのにも安心感がありました。

ただ、本音はもっとたくさんの企業があると選択肢が増えるのでうれしいですが。。。笑


小林:自分と違う障害を持つ方の就活事情は皆さん参考になると思いますか?

森川:就活サイトの使い方や、社内の車椅子以外の障がいに対しての配慮も聞けるので参考になると思います。

小川:聴覚障害はコミュニケーション事情が重要になってくるので、あまり参考になると感じません。

関:参考にならないかもしれませんが、もし社内に聴覚障害の人がいたらどのような対応をするかを聞くと参考になると思います。


小林:就活をしていくにおいて、同じ障がいを持つ方との関わりはありましたか?

関:はい。人事の方に聴覚障害の方がいたので、積極的に面談会に参加しました。社内でどういった配慮をしてくれるのかを重点的に聞きました。

森川:人事の方からのお誘いで、その企業で働いてらっしゃる同じ障がいのある方との面談をしました。そこでその会社のリアルな障がいに対する配慮や社風を聞くことができました。

今の内定先の決め手も人事の方の印象や話を聞いてくれる姿勢を魅力に感じたのでそこに決めました。


小林:ありがとうございます。最後に小川さんの就活についてお聞きしたいと思います。

 

やりたい事よりも社風や障がいに対への配慮を重視するようになりました

<小川さん>

小林:小川さんの就活は2016年7月から2017年5月ですが、それぞれどのようなことをしましたか?

小川:7月は2つのサービスを活用して夏はインターンをしていました。

私は先輩の障がい学生から障がいに対する配慮面を考えて、障がい者枠での就職の方がいいと聞いていたので最初から障がい者向けの求人サイトに絞って利用していました。

9月から11月は17卒ブース(1年先輩が主な対象)で会社説明会に参加したり、18卒のセミナーにも参加していました。


小林:その18卒対象のセミナーではどんなことをしましたか?

小川:11月頃は企業ごとにどんな求人か、障害者の数などの基本概要、質疑応答等ができるセミナー参加し、4社の話を聞きました。

Dspiritsのセミナーにもこの時期参加しました。D-spiritsではこの時期は障害者雇用の現状や働くことについて等を学べるようにセミナーでした。

12月は企業の方と1社ずつ複数人でお話ができる会に積極的に参加していました。1〜3月も引き続きセミナーや就職フェアに参加していました。4月からはそれまでに受けた企業の中から選考が進みだしていたので就活サイトは段々利用しなくなりました。


小林:皆さんはいつ頃から内定をもらい始めましたか?

森川:5月の終わりでした。

関:3月の中旬ごろからでした。

小川:私は4月からでした。


小林:小川さんの就活の軸や就活を進める中で変わった点等あれば教えてください。

小川:ずっと私はマーケティングに興味があったので社員間でもコミュニケーションがしやすい企業がいいと考えていましたが、マーケティング部門は会議が多く、営業の経験がないと難しいと聞きました。

また、就活を進めて行く中でマーケティングよりも社員の方が障害に対しての理解があり、職場の人間関係を大事にしたいという思いが強まっていったので、そちらを軸に活動をするようになりました。

 

積極性、他者にアドバイスをもらうことの重要性

小林:次に就活で一番大変だったこと、それをどう解決していったかを教えてください。


関:人事の方に自分の障害を分かりやすく説明することが難しかったです。

自分が持っている障害の内容と先方が理解している障害内容が微妙にずれていたり、コミュニケーションをとることも難しかったです。自分は難聴なので筆談をお願いすることがありますと言っても人事の方に「それは人間関係を良くすればいいんじゃない?」と言われてしまいました。

なので就活の途中からどうすれば自分の障害を相手に間違いなく伝わるかを練習し、今までの障がいのことを振り返って考え直して伝えるようにしました。


小川:就活の最中に自分のやりたいことが何なのか分からなくなってしまった時期がありました。

そこで、D-spiritsを通じて知り合ったD&Iのキャリアアドバイザーの方に相談をして、一緒に自己理解の棚卸をしてもらった結果、私は会社に入って何がしたいのかよりもそこで働く人たちと雰囲気などを重視し、楽しく仕事をしたいという思いの方が強くなったことが分かったので、職種にこだわらずに社風や、社員、障がいに対する配慮があるかに重点をおいて就活をしていくようになりました。


森川:就活においての軸が分からなくなってしまったことが大変でした。

企業の方々との合同説明会に出席していても、私は事務の仕事がしたいというだけで、具体的な将来のビジョンが固まっていませんでした。

ですが、積極的に人事の方との面談を重ねて、自分は人と関わる仕事につきたいという一番の思いを確立することができました。その結果、事務職は事務職でも例えば、お客様と関わりを持つような事務職など、より具体的に事務職のイメージを持つことが出来ました。

 

 

最後に

小林:みなさん、色々と就活について情報提供ありがとうございます。1年近い活動を通して、当初の考え方からみなさん成長して変わっていった様がよく伺えました。ありがとうございます。

座談会の最後にこれだけは後輩に伝えたいな、ということがあればぜひぜひコメントお願いします!!
 

森川:自分のできること、できないことを把握した上で視野を狭めないでほしいです。

できないことの中にも人と話すうちにできるようになることや、その可能性が見つかることもあると思うので、積極性を忘れないでほしいです。


小川:障害者雇用枠で就活する人がそもそも少ないので、このような場で出会った友人を大事にしてなにか困ったことなどがあればどんどん相談しあうことが就活成功の近道だとと思います。


関:早い時期から積極的に人事の方会いに行ってイベントなどに参加することが大事だと思います。

面接を受けるとなるとどうしても人事と話すことが多いので、話すことに慣れることが大事だと思います。自分のできること、できないことをしっかりと説明できるように練習などをした方がいいです。

小林:みなさん、今日はこれから活動される障害学生さんのためにたくさんのお話本当にありがとうございます。

 

 

皆さんありがとうございました。

 

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